私達が日本で出会う可能性のある熊はヒグマかツキノワグマです。
ホッキョクグマは動物園か北極に行かないと会えないわけです。
見た目のインパクトからキャラクターとして結構愛されていますが、生態はもっと興味深いんですよ。
そんなホッキョクグマのこと、ご紹介しますね。
ホッキョクグマの生態と豆知識
彼らの大きさは、オスで大体2m以上、体重500kg以上です。
あのデカイ図体でも泳ぎは得意なんですよ。氷の上で一生を過ごさなければいけないので必須の能力ですよね。
海の中から顔を出しやすくなっているのか?首は陸上のクマよりも長くなっています。
ホッキョクグマは超肉食系
本来、熊は雑食なのです。
鮭をとったり、人を襲ったりするイメージが先行しているせいで肉食だと思っている方の方が多いかも知れませんが、実は植物を食べるほうが多いくらいなんです。
でもホッキョクグマだけは超肉食系なんです。
その名の通り、超寒い北極に住んでいるので肉くらいしか食べ物がない、ということもありますが、一番の理由は極寒の中で身体を維持するためには、大量の脂肪が必要だということです。
彼らの主な食料は丸々太ったアザラシです。その中でも「ワモンアザラシ」や「アゴヒゲアザラシ」が大好物で、脂肪を好んで食べるのです。
まぁ、その他にも魚や鳥とか卵も食べますし、春になれば植物も食べるんですけどね。
シロクマは実はクロクマだった!?
ホッキョクグマを見た率直な感想を思い浮かべてみてください。
白いクマ…
日本ではその見た目から「シロクマ」と言われています。
他の動物にも白い個体はいますよね、犬とか猫とか。
そういった動物の毛は、本当に白いことがほとんどです。
しかし、ホッキョクグマの毛は白というより「透明」といった方が近いんですね。
人類の白髪もよく見ると色素が抜けて透明になっていますよね。そんな感じです。
なぜ透明なのかというと、それは太陽からの光を効率的に利用するためなんですね。
透明の毛は太陽の光を遮ることなく皮膚まで届けます。
そして、毛の中心には空洞があり、ストローのようになっているのです。
それがさらに保温性を高め、北極での暮らしに適応しているんですね。
しかも、毛の下にある皮膚は光を逃がさないように「黒く」なっているんですよ。
というわけで、実はクロクマなんですよ。
ホッキョクグマの猛毒注意
イヌイットの人たちにとって、ホッキョクグマの肉は貴重な食料の一つでした。
しかし、ホッキョクグマの肝臓が人類にとって猛毒だということはあまり知られていません。
彼らの肝臓には高濃度のビタミンAが蓄えられているため、人間が食べると過剰摂取となり、中毒になります。
最悪死亡です。
大型の生き物は食物連鎖の結果、色々な物を溜め込んでしまう宿命にあります。
こういう現象は「生物濃縮」と言います。
魚に多く含まれるビタミンAがアザラシ→ホッキョクグマと濃縮されてしまうんですね。
有害物質にさらされるホッキョク
ホッキョクグマの住む北極圏は氷の世界でキレイなイメージを持っていました。
しかし、実際は北極に住む動物たちから高レベルの水銀やカドミウム、PCB(ポリ塩化ビフェニール)などが検出されています。
知らず知らずの内に、我々の作り出した物質が動物たちを危険な目に合わせているのです。
だから何をする。というわけではないですが、興味があれば詳しく調べてみることをお勧めします。
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