ダイエットを始めてまず最初に言われるのは「タンパク質を多く摂らなくてはいけない。」だと思います。
人間の体のほとんどはタンパク質からできているので、ダイエット時にしっかり摂っておかないといけないのは理解できると思います。
しかし、カロリーを見てみるとタンパク質も炭水化物も同じ4キロカロリー/gとなっています。
同じカロリーを摂っているにも関わらず「脂肪になりやすい⇔なりにくい」というのは一体どういうことなんでしょうか?
その理由の一つを説明します。
タンパク質は食事誘発性熱産生が高い
食事誘発性熱産生(しょくじゆうはつせいねつさんせい)という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
DIT( Diet Induced Thermogenesis )ともいわれますが、簡単に言うと私たちの体が食物を分解・吸収する際に発生する熱のことです。
参考:厚生労働省HP
あなたも食事を取った後、別に運動もしていないのに体が熱くなった覚えがあるはずです。
あれがまさに食物を消化・吸収するために発熱している状態でなわけです。
それぞれの栄養素の食事誘発性熱産生
食物に含まれている代表的な栄養素はタンパク質、脂質、糖質の3つですが、それぞれの栄養素の食事誘発性熱産生は以下のようになっています。
- タンパク質のみ約30%
- 糖質のみ約6%
- 脂質のみ約4%
※摂取エネルギーに対する割合
タンパク質は30%とズバ抜けてます。
タンパク質を摂ると身体はより多くの熱を発生させます。
熱というのはエネルギーなので、「体からエネルギー発生する=エネルギーを消費している」ということです。
ちなみに、通常の食事の場合には3つの栄養素が含まれているので、DITは10%程度だと言われています。
なぜ熱が発生するのか
タンパク質に限らず糖質や脂質などもそうですが、食物は体内に入れたからと言ってすぐに使用できるわけではないんですよね。
たとえばタンパク質の場合だと、アミノ酸に分解してからまたタンパク質に合成したり、血清になったりしています。
タンパク質をアミノ酸まで分解するには、プロテアーゼやペプチダーゼといった酵素によって化学反応をさせる必要があります。
その反応によって私たちの身体は熱を発生させているんです。
具体的にどこがどの程度発熱しているかというのは詳しくわかっていませんが、褐色脂肪組織や骨格筋,肝臓というのが通説です。
より多く発熱させるために
実は食事誘発性熱産生の値を上げる方法がいくつかあります。
それは2つ
- 発熱源の一つである筋肉を大きくする
- 固形物をよく噛んで食べる
熱の発生源に骨格筋が想定されていることからも、筋肉は大きい方が多くの熱を発生させることができます。
そして、 食事誘発性熱産生を上げるなら流動食の様なもの( 粉末のプロテイン )よりも、大豆や肉、魚を食べた方がいいという結果があります。
食事を消化吸収するためには内蔵を総動員して働かなくてはいけないからです。
普段は意識していませんが、食事をする限り内臓は常に働き続けているので、栄養を吸収しエネルギーを作り出すと同時に、消費もしています。
PFCバランス(エネルギー産生栄養素バランス)を考えよう
ということで、もしあなたがダイエットやボディメイクをしているのであればPFCバランスを見直すことをおすすめします。
日本でよく言われているPFC(エネルギー産生栄養素)バランスは、生活習慣病の予防目的で決められています。
- たんぱく質 13~20
- 脂質 20~30(飽和脂肪酸は18歳以上において7%以下)
- 炭水化物 50~65
※エネルギー割合
日本人は古くから米を中心とした食生活を続けてきたので、このような割合になっているんですが、この内容は特に医学的根拠があるわけではなく、
「生活習慣病にならなかった人はこういった割合の食事をしている人が多かった。」
という単なる統計に過ぎないのです。
参照:グリコHP
エネルギー産生栄養素バランスを定める方法としては、まず初めに必要なたんぱく質の量を決め、次に脂質の量を決めます。
そして残りを炭水化物とするのが適切であると考えられています。
ということは、炭水化物の必要量は決まっているわけではなく、足りないカロリーを補うような認識でもいいということになりますね。
日本人の食生活では必然的に炭水化物が多くなりますので、意識しなければ改善は難しいところです。
プロテインを飲んでみたいけど、多すぎてどれが一番いいのか分からないという人はとりあえずコレを試してみればいいと思います。
フィットネス先進国アメリカでのスタンダード品
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