“きゅうり”と“もやし”をディスるのはもうやめにしませんか。
どちらも好きな野菜なんで結構頻繁に食べているんですが、たまーにいるんですよね、
「え、栄養ないじゃん。」
っていう人。
(栄養ない?そんなはずないだろ…)と思いつつ、そういうときは
「いや、美味いから食ってんだよ。」
と言っていました。
なぜなら、確信が持てなかったから。
と単純に美味いから。
だから調べましたよ。
結論、どちらも栄養はある。
それでは調査結果をご覧ください。
きゅうりやもやしが軽視されるのはなぜか?
考えられる理由を上げてみます。
- ギネス認定
- 水分量の多さ
- 味の主張
- 見た目
よく誤解されるのはこんな理由からだと推測します。
ギネス認定
ギネスうんぬんというのはきゅうりに関してだけですが、よく聞くのは「きゅうりは最も栄養価が低い野菜としてギネスに乗っている」というウワサ。
確かにギネスワールドレコーズでは「きゅうり」を認定しています。
その記録名は「Least calorific fruit」
直訳すると「カロリー(発熱量)の最も低い果実」です。
「まず果実じゃねーし」っていうのはどうでもいいので忘れてください。
※詳細は日本のギネスHPへ
カロリーがあれば栄養があるというのは理解できますが、カロリーがないからと言って栄養がないというのは軽率です。
栄養については色々な考え方があると思いますが、現在栄養素と言われているのは主に5つ。
五大栄養素
- たんぱく質
- 脂質
- 炭水化物
- ビタミン
- ミネラル
おまけ
- 食物繊維
- ファイトケミカル
こんなもんです。
たんぱく質、脂質、炭水化物はカロリーとして換算されますが、その他は換算されないですよね。
正確にいえばビタミンやミネラルもカロリーに寄与しているのかもしれないですが、含有量が少なすぎるのであまり意味はないと思います。
ということは、身体に大切なビタミン・ミネラルなどはカロリーとは直接関係ないという事です。
よって、カロリーが低いからと言って「栄養がない」とは言わせません。
水分量の多さ
新鮮なきゅうりの水分量は97%、もやしは95%くらいだと言われています。
確かに数字で見てしまうとインパクトがあります。
水はカロリーゼロなので、水分の割合が多いほど中身がないように感じられてしまうのは仕方のないことかもしれません。
しかし、ぶっちゃけ野菜はどれでも水分割合はかなりい多いので、きゅうりやもやしにだけ「ほとんど水」というのは当てはまりません。
野菜果物は大体水分。
そう思っても大差ない印象。
味の主張
個人的な感想ですが、甘味や辛みなど独特な味がついているものは栄養を感じます。
甘いものは単純に満足感がありますし、苦いものは「良薬口に苦し」的な感じでそう感じます。
一方で、きゅうりやもやしはどうかというと、けっこう青臭さが主張してきますが、あっさりとしていて口に残るような味はあまり感じません。
あっさりしているがゆえ印象に残らず、それがあだとなってしまいましたね。
見た目
どちらも長細い形をしているので「弱い」印象を与えてしまうのもやむなしです。
しかし、同じように長細い野菜のごぼうを見てみると、色も茶色く繊維質で硬いのでそんな印象は感じません。
きゅうりは緑色ですが、意外と弱く、すぐにぽっきりイキます。
「脆さ」がなんとなく「栄養のなさ」につながってしまうのかもしれません。
もやしの方は白くてひょろひょろとしているし、すぐに傷んでシナシナになるし…
そもそも、もやしは大豆や緑豆が発芽したものですが、わざと日に当てないで柔らかいまま食すように育てたものなので、白いのは仕方ないんですが!
逆に緑色のついたスプラウトやカイワレなんかは細いですがピンとしていて強い印象を受けます。
色の印象も侮れないですね。
きゅうりともやしの栄養
では、それぞれの栄養を見てみます。
きゅうりの栄養
まずはきゅうりの栄養から
きゅうりに含まれるおもな栄養素(100キロカロリーあたり)
https://www.kagome.co.jp/vegeday/nutrition/201708/6823/
カリウム…1400mg(ナスの約1.4倍)
ビタミンK…240μg(レタスとほぼ同等 ※土耕栽培)
ビタミンC…100mg(トマトの約1.26倍)
食物繊維…7.9g(キャベツとほぼ同等)
かなり優秀じゃねぇか。
カリウムは体内の余分なナトリウムを排出する作用があるので、塩分過多になりがちな現代人にはうってつけ。
そして、ビタミンCを酸化させてしまう「アスコルビナーゼ」という酵素の存在について。
きゅうりを食べると、せっかく摂ったビタミンCがアスコルビナーゼの作用で酸化されてしまうというものです。
だから「きゅうりは食べない方が良い。」という人までいる。
これについてはまとめられている記事があったので載せておきます。
酸化型ビタミンCの効力は還元型ビタミンCと同じ【アスコルビン酸】
結論、酸化してもビタミンCは揺るがない。
ちなみに、「ホスホリパーゼ」という酵素も含まれており、こちらは脂肪を分解する効果があります。
・体内の老廃物や毒素を排出し、体の脂肪を燃やす&代謝を高める
https://toyokeizai.net/articles/-/234702?page=2
・食事で取った脂肪を分解して、体外に排出する
これでもまだ栄養がないと思いますか?
もやしの栄養
続いて、もやしの栄養について
一般的なもやしは緑豆もやしやブラックマッペもやし。
豆つきの大豆もやしもあります。
そもそも豆自体に栄養があるので、そこから生えてきたもやしに栄養ないとは考えづらいですがね。
もやしの注目すべき栄養素は「アスパラギン酸」
スポーツドリンクにも入ってたりします。
しかも、アスパラガスに含まれることからアスパラギン酸と名づけられたわけですが、もやしにはアスパラガスの2倍含まれているそうです。
最初に発見されたのがもやしであれば「モヤシン酸」とでも名前がついていそう。
たんぱく質の量は野菜の中では多い方で、ビタミンB群なども含まれていますよ。
もやしは低カロリーで栄養豊富、疲労回復成分はアスパラの2倍~物価の優等生はダイエットにも良いというレポート
それに、発芽することで豆時代には無かった栄養素が増えて、GABA(ギャバ)にいたっては6倍にもなります。
GABAって最近ではチョコレートにも入っていますが、神経伝達物質の一種でリラックス効果や脳の鎮静作用があるとされている成分です。
GABAは英語のGamma-Amino Butyric Acidの頭文字をとった略称で、その正体は、γ(ガンマ)-アミノ酪酸というアミノ酸の一種で、チョコレートやココアの原料カカオをはじめ、トマトや発芽玄米等の野菜・穀物に含まれています。
https://cp.glico.com/gaba/
γ-アミノ酪酸には、事務的作業による、一時的・心理的なストレス低減する機能があることが報告されています。
ということはつまり、もやしを食べることでリラックス効果やストレス軽減にもつながるということになります。
そんなきゅうりともやし両方を使った料理がありました↓
Ojji.jp もやしに栄養ってある…? タンパク質などの成分・効果から栄養士イチオシの食べ合わせまで
まとめ
どちらも十分栄養があります。
これからは軽い気持ちでディスらないよう気を付けてください。
あと、調べてみて思ったことがあります。
身体を絞るときにはカロリーを減らすわけなんですが、今までは「カロリーがほとんどないもの」をあまり食べないようにしていました。
要するに“ところてん”とか“こんにゃく”などで空腹を紛らわせる行為をしないようにしていたという意味です。
競技者じゃないのでべつに厳しいダイエットをする訳ではないですが、それでも空腹はやっぱり苦しいものです。
でも、特に食べたくない物・食べなくてもいい物なのに空腹のためだけに食べるっていう行為がなんか嫌だったんですよね。
ところが、今回調べていくうちに
「食品として存在している物の中に、食べて意味のない物はない。」
と思うようになりました。
ところてんにも食物繊維が含まれているし、だいたい黒酢とかで食べます。
こんにゃくにも肌にいいセラミドが含まれているらしい。
ディスるなと言っておきながら、以前の自分もカロリーのない野菜や食品を軽視していたという。
最終的に体に害のある物以外はなんでも食べたほうがいいんじゃないかと思いました。
どうしても野菜が苦手な人は、ジャンク感のあるものから試すのもまた一興かと思います。
おすすめの無限シリーズ↓
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