革製品のメンテナンスに関するある表現が嫌い【人間はサイコ】

 

私は革製品が好きです。

ブーツも好きですし、革ジャンも好きです。

財布もベルトも革だし、車の本革シートも好きです。

何より趣味でレザークラフトをすることもあります。

  

そんな感じで革を使用していますが、そんな中でちょっと引っかかる表現があるんですよね。

 

革製品に対して思う事

革製品はその性質上、油分を与えるという行為が必要になりますが、ここに気になるポイントがあります。

 

それは「革に栄養を与える」という表現。

 

ご存じの方も多いと思いますが、革というのは動物の皮を鞣(なめ)して素材にした物の事です。

鳥皮とかを想像してもらえばわかると思うんですが、剥いだ皮は生ものなので速攻で腐敗していきます。

だからと言ってそのまま乾燥させてしまうとパッキパキになってしまうので、素材としては使い勝手が悪いわけです。

 

そんな皮を素材として使いやすいようにするのが「鞣し」という加工です。

 

化学反応によって「腐敗しないように」そして「水分の少ない状態でもしなやかさを保つように」すると捉えていいと思います。

鞣された革はタンパク質の繊維が複雑に絡み合った不織布やフェルトのような構造になっていて、その繊維の間に油分があることで伸縮性や耐久性を保っています。

独特な肌触りや質感なのもそのためです。

 

何が言いたのかというと、

革の特性を保つために「油分」が必要なだけで、革の細胞が油分を分解吸収してどうこうなるわけではないんです。

元が動物の皮だからそのような表現をしているんでしょうけど、鞣されている時点で生物の皮とは性質が異なっているわけです。

当然細胞も死んでますよ。

化学反応で安定化された繊維と油分がそこにあるだけ。

オイルの種類によって革の耐久性が左右されるのは分かりますよ。

でも栄養を与える?

胡散臭い表現に聞こえるねぇ

 

人間はサイコ

という事で、単純にオイルを塗っているだけなのに「栄養を与える」と表現するのがなんだか気持ち悪いんですよ。

あと「革は生きている(呼吸してる)」とかも同様です。

「水分を蓄えたり放出したりまるで生きているような性質がある=生きている」という暗喩でも、動物を殺して作った革を「生きている」と表現するのはさすがにサイコな気がしますよ。

 

本革に似せて作った合成皮革は安っぽかったり、経年すると表面が一気に剥がれてくるので苦手だったんですが、限りなく構造を似せて作った「人工皮革」も存在します。

素材もナイロンやポリエステルといった化学繊維以外にも、トウモロコシやキノコから作ったものもあるらしいので手に入るなら使ってみたいですね。

出典:FASHIONSNAP.COM

革は優秀な素材ですが、同等の性能があれば動物を殺さない方が良いですからね。 

もう動物は殺さない、次世代のサステイナブルな人工レザー

 

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