【カモシカの雑学】森の哲学者と言われる所以と苦悩

さて今回はカモシカです。

動物園でなら見かけるかもしれませんが、カモシカは特別天然記念物に指定されています。

自然の中ではなかなか遭遇することはないかと思います。

 

私はこの名前を聞くと、もののけ姫の「シシ神」が頭に浮かびます。

首元のあたりが似てると思うんですよね。

どこかで神秘的な印象を受けるのは私だけでしょうか?

 

そんなカモシカのコトですが、もっと知っていただきたいのでご紹介しますね。

 

カモシカの生態と豆知識

実際、カモシカの研究はそんなに進んでいないため、まだわかっていない事が多いらしいです。

彼らの生息している地域は、比較的標高の高いところが多いですが、昔は狩猟の対象になっていたため、山村の住民に広く利用されてきました。

そこから、天然記念物に指定されたり、結構波乱万丈な人生を送っているので、ちょっと見ていきましょう。

 

カモシカって、シカ…かも?

カモシカって、名前にシカと入っています。

普通は「じゃあ、シカの仲間なんだね」って思いますよね?

違います。

シカの仲間じゃありません。

 

ウシ目なのでウシの仲間ですね。

 

なぜそんな名前を付けてしまったのか?残念ながら今となっては誰にも分かりません…

ウシの仲間なので「反芻」をしますよ。

なので胃も牛のように 4つあるんですね。

※ちなみにウシの胃は以下の4つです。ホルモンで定番になっていますよね。

  • 【第一胃】ミノ
  • 【第二胃】ハチノス
  • 【第三胃】センマイ
  • 【第四胃】ギアラ

昔の人はカモシカの胃も食べていたんでしょうか?

 

シカとの違いは角にも表れています。

シカの角は毎年生え変わるそうですが、カモシカは一生伸び続けます。

短いですがね。

 

というか、シカの角が毎年生え変わるほうが驚愕ですけどね、その話はシカの豆知識で紹介しますね。

ウシの仲間

 

森の哲学者と言われましても…

カモシカは森の哲学者と呼ばれているって言っていましたか?

警戒心が弱く、好奇心が強いため、森で遭遇すると「ジーーー」っと動かずにこちらを観察することがあるようです。

基本的にゆっくりとした動きで、人を見ても逃げることがないので、そのように呼ばれているのです。

個人的には見た目も関係していると思いますね。

冬になると顔周りが白っぽい毛に覆われて、モコモコしてくるので、学者に見えないこともないですよ。

観察好きな森の哲学者

 

カモシカ「またシカかよ…我々はどこへ行けば?」

カモシカは1955に生息数減少のため、国の特別天然記念物に登録されましたが、その後、天敵だったニホンオオカミ達はお亡くなりになりました。

その結果、生息数を増やすことに成功したニホンカモシカですが、今度はシカが勢力を増して来てしまいます。

 

カモシカとシカは、食糧はほぼ同じらしく、シカが増えると当然食料がなくなります。

餌のなくなったカモシカは山を降り、畑などを荒らし始めるのです。

それを見た人達はカモシカを害獣として駆除し始めるんですね。

シカも同じように、畑を荒らしているのにも関わらず、カモシカのせいにされることが多々あるそうです。

シカと深い関係

  

「カモシカのような脚」って褒めてる??

最近は聞かないと思いますが、昔は女性の脚を褒めるのに、「カモシカのような脚だ」と比喩したんですよ。

しかし、実際のカモシカを見てみると、さすが山の中て暮らしているだけあってガッチリとした脚をしています。

しかも、長めの毛が生えているので、お世辞にもきれいとは言い難いですね。

  

なぜこのような言い回しになったのかは諸説ありますが、一番多いのは「ガゼル説」です。

アメリカでは、サバンナを駆けるガゼルのような引き締まって細い足を持つことを、「gazelle-like legs」と表現します。

日本でガゼルに代わるものは何だ?となった時に、誰かが「カモシカ」だなと言ってしまったんでしょうね。

ガゼルのようなしなやかな脚

 

まとめ カモシカという名前が発端か?その歴史はシカと共に

このように、カモシカの歴史はシカと共にあったようですが、シカとは違うことを分かっていただけたと思います。

生息域を侵食されたり、勘違いされたり。

基本的には大人しいので、山で見かけても刺激しないで、そっと見守りましょう。

ちなみに、現在も特別天然記念物に指定されていますが、特定の地域では害獣として駆除の対象になっちゃってますね。

 

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