ムササビの雑学【図解】空飛ぶ哺乳類の希望

「空を飛ぶ」というのは人類にとって非常に大きな願望でした。

人は飛行機を発明しましたが、自らの体でそれを実現した哺乳類がいます。

厳密にいうと「滑空」なのですが、ムササビやモモンガはとても不思議な進化をした生き物と言えるでしょう。

 

今回はムササビのコトをもっと知って頂きたいのです。

それでは、ご紹介しましょう。

  

ムササビの生態や雑学

ムササビは比較的人間に近い場所に生息していることが多いのです。

平地でも木が多い場所があれば生息可能です。

ということで、身近な場所では神社やお寺などでも見かけることがあるようです。 

 

彼らは夜行性のなので昼間は木の中に隠れて寝ていることがほとんどです。

でも夜になれば、あなたの家の近くの神社でも見かけることが出来るかもしれませんよ?

神社に出没するかも

 

  

ムササビは結構デカい

ムササビは国内にいるリス科の中では最大級です。

誰でも想像がつくと思いますが、通常、空を飛ぶためには体重を軽くする必要があります。

 

例えばハトの場合

体長は同じくらいですが、体重は300~400gとすごい軽量になっています。

 

対するムササビは

体長30~50cm、体重700~1,500kg程度。

小さなネコほどの大きさと重さですね。

  

こんな生き物が自らの皮膚だけで空を滑空できるなんて、なかなか胸が熱くなります。

実は結構デカい

 

  

その皮膚に秘密あり

ムササビは上手く空気を捉えられるように足の間には「飛膜」と呼ばれる皮膚が発達しています。

この飛膜は前後の足の間だけにとどまらず、しっぽと後ろ足の間にも存在しています。

しかも前足には小指側に「針状軟骨」と呼ばれる骨があります。これがあることで、より広く飛膜を広げることが可能になっています。

ムササビよりも体の小さなモモンガには、ここまでの飛膜の発達は見られないので、大きな体を持つムササビの努力の結果なのかもしれません。

飛ぶための工夫がいっぱい

  

意外とグルメ

彼らは雑食性なので、木の葉っぱや実、果実はもちろん、鳥の卵や昆虫類も食べます。

ただ、食べるにしても何でもいいわけではないようです。

木の葉っぱを食べるときは半分に折って、中央の柔らかい部分のみを食べることがあるそうです。

 

そのせいで彼らの生息域では丸く穴が空いたり、V字になった葉っぱが発見されることがよくあります。 

 

ちなみに食事をするときは必ず木の上にいます。天敵に狙われる心配が少ないし、いざというときはすぐに逃げられるからでしょうね。

半分に折って食べよう!

  

まとめ 空飛ぶ最大級のリス それがムササビ

外見はかわいくて、生態もとてもユニークなムササビ。

鳥獣保護管理法により、残念ながらペットとして飼うことはできないですが、興味を持っていただけたでしょうか。

人類もムササビを参考に「ムササビスーツ」を作り出し、崖から滑空して遊んでいる人もいるようですね。

江戸時代には野衾(のぶすま)という妖怪のモデルにもなるなど、意外と昔から関わりあるんですな。